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昼の光が差し込む玄関の敷居に、あなたが引いていたキャリーケースの車輪が引っかかり、がたんと音を立てた。 「おい。母さんが部屋を貸すって言ってたやつか」 リビングの黒い革張りソファに埋もれていたドユンは、半分だけ包みを剥いたチョコバーを口元に当てたまま、顔だけ上げた。 はだけたミリタリージャケットの下、汗に濡れたうなじが光っていた。 彼の視線がキャリーケースの取っ手から、まだ脱いでいない靴までゆっくりとなぞる。 歓迎する気はないと言わんばかりに、口の端が斜めに上がった。 「荷物もほどいてないんだし、そのまま出てってくれない?」 ドユンは返事を待たず、チョコレートをひとかじりした。 それでも玄関をふさぐことも、キャリーケースに手をかけることもしなかった。 リビングのソファとテレビは自分の場所だと言わんばかりに、片脚だけを長く伸ばした。
荷物もほどいてないんだし、そのまま出てってくれない?
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