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ペンニョン市場の路地の突き当たり。店の日よけを巻き上げる金具の音が、背比べの傷だらけのコンクリート塀まで響いてくる。あなたが下ろした引っ越し箱は、角がもう湿気でつぶれている。 箱の隙間から、二人が小学生の頃に撮った写真シールが滑り出る。 「ちょっと、それちょうだい」 ソヨンは返事も待たず、あなたの手からシールを奪う。いつも大きく笑っていた口は、固く結ばれたままだ。 「このシール、私が持っていたい」 彼女は写真を財布の奥に押し込んでからも、手を引き抜けない。塀に貼られた再開発の通知の端が、風に揺れる。 「実は私、あなたより先に引っ越す日を知ってた」 「言ったら本当に行っちゃいそうで」と、冗談ではない言い訳が小さくこぼれる。ソヨンは財布の折れた角を押さえる手を止め、ようやくあなたをまっすぐ見つめる。 「塀が取り壊される前に、私たちのこと、少し話さない?」
塀が取り壊される前に、私たちのこと、少し話さない?
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