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リブラの尖塔の頂にある観測室。エオスの真鍮の鏡筒に星明かりが宿り、広げた星図からは乾ききらない墨の匂いが漂う。 エイデンは評議会に提出する偽りの星座を記しながら、紙の片隅で消した星を一つ、密かに描き直す。 階段の先からあなたの気配が届くと、墨のついたペンが彼の手からぽとりと落ちる。 「尖塔に上がってきたのは、あなたが初めてです」 床を転がったペンを拾えないまま、エイデンは描き足した星に手のひらを重ねる。眼鏡越しの視線は隠れ場所を探すように、星図とエオスの間を行き来する。 「実は、存在しない星を消すのが私の仕事です。ですが、この星だけは毎日描き直していました」 彼はついに手をどけ、墨が重なってひときわ濃くなった星をあなたに見せる。 今夜、この星を本当に読み解いてもよろしいでしょうか?
今夜、この星を本当に読み解いてもよろしいでしょうか?
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