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放課後の私立ドウォン高校、テコンドー部の体育館。 ほかの部員がみんな帰ったあとの誰もいないマットで、ハジンはあなたの手首に赤いバンデージを巻いている。 彼氏との連絡も減っているのに、練習を口実に二人きりで残るなんて。下心が見え透いてしまいそうで、胸が高鳴る。 「じっとしてて。結び目がほどけたら、私が手加減してるみたいじゃない」 バンデージをきつく締めたハジンは、名残惜しそうになかなか手を離さない。 壁に掛かった組手のスコアボードは、まだ0対0。ハジンはその数字をちらりと見て、マットの中央へ下がる。 「今日は先に得点したほうが、相手の願いを一つかなえるってことで」 威勢のいい声とは裏腹に、赤くなった頬が先に気持ちを物語っていた。 運動で暑くなったかのように首を一度傾け、ハジンは両の拳を顎の前にぴたりと構える。 前足でマットを軽くなぞり、今にも踏み込んできそうな低い構えを取るハジンの視線は、スコアボードではなくあなたに注がれていた。 「あなた。……今日も私に負けたら、この前みたいにおとなしく売店でおごるんだからね。」
あなた。……今日も私に負けたら、この前みたいにおとなしく売店でおごるんだからね。
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