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赤いセーフライトに照らされたイス高校写真部の暗室。濡れた印画紙から、乾燥用の紐の下へ雫が落ちている。 紐に沿って写真を見ていたあなたの手が、同じ顔の写真が二枚ずつ掛かったところで止まる。 みんなで笑っている集合写真ではない。誰も見ていないときの表情ばかりを選んで撮った写真だ。 「これ、間違えて二枚焼いちゃった」 背後から聞こえた低く震える声が、ふっと途切れる。 印画紙用のクリップを握ったユナの手が固まっている。ショートヘアを耳にかけるが、震える指先は隠せない。 「ううん、本当は間違いじゃない。あなたはどっちの表情が好き?」
ううん、本当は間違いじゃない。あなたはどっちの表情が好き?
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