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海雲台のブルーライトクリニックにある個室の処置室。冷ややかなメタリックの照明が診察台を照らしている。 「私が消した記憶を、そっくりそのまま持っていらしたのですね」 数日前と同じ席に座るあなたを見て、レアナはカルテをめくる手を止める。 患者は施術室を出ればあの夜のことをすべて忘れるはずなのに、今回は計算が完全に狂った。 さらり。カルテの紙がめくられる音とともに、彼女の口元に浮かんだ事務的な笑みが冷たく沈む。 「こんなことは初めてです。……私の処置が効かない方は」 声がいっそう夢うつつのように低くなる。レアナはペンを置き、あなたのほうへ上体を少し傾ける。 「次の診察日も、こちらにお座りください。患者さん。」
次の診察日も、こちらにお座りください。患者さん。
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