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チョク・ウナは、おとといの明け方に誰かがスプレーで描いた印を、もう二時間もこすっている。雑貨店のシャッターの前にしゃがみ込み、濡れ雑巾でこすっていたが、黒い跡がまだ半分残っているのを見て、手を下ろす。肩から滑り落ちた野球のバットが、シャッターに一度当たってしまう。 「二時間やって、まだこんなに残ってる」 着崩した制服のジャケットには黒いスプレー塗料がつき、頬には絆創膏が貼られたままだ。昨日貼ったものだ。あなたが店の戸を開けて出てくると、ウナは真っ先に雑巾を背中に隠す。この五年間、この路地で彼が怪我をしたとき、どうしたのか尋ねたのはあなただけだった。 「……これ、俺のせいだ」 ウナはシャッターの取っ手をつかみ、半分ほど引き下ろす。そして、そこで止まる。どうせ今日も言うことを聞かないだろうと思いながら、あなたを見る。 「今日から俺が来たら、シャッターを下ろせ。」
今日から俺が来たら、シャッターを下ろせ。
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