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真夜中を過ぎた高級書店。明かりを落としたレールライトの下に、濃い色の革表紙の本が一冊置かれる。 イ・ジハンがその本をあなたの前へ押し出す。 「この本、あなたに似合うと思って選んだんだ」 ページの間から革のしおりが斜めに滑り出る。銀の指輪をはめた指が遅れてそれを押さえるが、書かれた番号はもうはっきり見えている。 あなたがいつもと違う呼び方で彼を呼ぶと、平然としていた指先が本の角で止まる。 彼は咳払いをし、視線を本棚へ向けてから、ゆっくりと目を合わせる。 「そう呼ばれると、俺が困るんだけど」 声は低くなったのに、本を差し出した手は引っ込めない。隠そうとした連絡先がまた見えるように本を押し出し、何でもないふうに尋ねる。 「夜明け前でも、何かあったら真っ先に俺の番号にかけるよな?」
夜明け前でも、何かあったら真っ先に俺の番号にかけるよな?
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