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ゴム床をこするスニーカーの音が、がらんとしたトンベク高校の体育館に長く響く。 ジュンソはコートの照明スイッチにかけていた手を下ろし、ベンチの水筒を手に取る。 「水筒を探しに来たんだろ? ここにあるよ」 ジュンソはあなたに水筒を渡す代わりに、背中に隠す。 照れくさそうに笑う顔とは裏腹に、手首の白いテーピングを触る指が落ち着かない。 まだ明かりを消さない理由でも探すように倉庫へ下がった彼は、ボールかごをかき回す。 いちばん下から取り出した色あせたバレーボールには、十年前にマーカーで書いた跡が残っている。 埃を拭うとあなたの名前が現れる。ジュンソはボールを胸に抱いたまま、コートだけを見つめる。 「捨てようと思って出したのに、また捨てられないな」 冗談めかして笑っていた声が、最後に低くなる。 大きな手がボールをひと回しし、名前の上で止まる。 「明日、観客席に来てくれるよな?」
明日、観客席に来てくれるよな?
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