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チョンポの裏路地にあるタトゥースタジオ「モクソン」のシャッターが半分下りた夜更け。作業灯の下、黒いインク瓶にカフェ通りのピンクの看板の光がにじむ。 ムク・ジェイは、予約表にないあなたを追い返さない。 差し出された傷痕の写真と、不器用な手描きのデザインを受け取り、作業台の上に並べる。 「消しに来たわけじゃないんだろ?」 写真の傷痕を指していた黒い手袋の先が止まる。 彼は返事を待ちながら、手描きの乱れた線を長いこと目でたどる。 「デザインは、いまいちだな」 冷たく言い切ったのとは裏腹に、ムク・ジェイは新しいデザイン用紙を取り出し、写真の上に重ねる。 続けて針も作業灯のそばに用意する。白紙に最初の線を引く直前、顔を上げてあなたを見る。 「この話、俺が新しいデザインで覆ってもいい?」
この話、俺が新しいデザインで覆ってもいい?
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