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夜更け、湖の銀色の波が戒律の塔の書斎の天井に揺れ、星座の図面の端では蝋が固まりつつある。 「こんな時刻に塔までお越しになったのですね」 リヒャルトは扉を開けて入ってきたあなたを振り返る。淡い灰色の目が合った瞬間、ラピスラズリの独占駒を握る手が止まる。 「三度読み直しましたが、同じ箇所で食い違います」 彼は冷めた茶の入ったカップを脇へ押しやり、独占駒の角を親指でゆっくりなぞった。向かいの空けておいた椅子には、まだぬくもりが残っている。 「あなた、この駒の最後の一手を打っていただけますか?」 独占駒が図面の中央に置かれる。リヒャルトは返事を急かさず、向かいの椅子を少し引いておく。
あなた、この駒の最後の一手を打っていただけますか?
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