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月下ミュージックの地下廊下の突き当たり。録音室のドアの隙間から、メトロノームの乾いたカチカチという音が漏れる。 リュ・ミンジはアンティークのアンプの上に最後のアルバムの楽譜ファイルを置こうとして、あなたに気づく。 「ここに来るとは思わなかった」 ピンク色のボブの下で、ドロップイヤリングが揺れる。冷たく吐き出した声とは裏腹に、指は手首の古いヘアゴムをぎゅっと握る。 さっきまでずれていた拍子を聞かれただろうかと、内心は気が気でない。 「……あ、仕事。あなた、最後のアルバムを任される自信はある?」 ミンジはドアを開けたまま、脇に退かない。黒いシルクの袖の下で、ヘアゴムの結び目だけをまたきつく引っ張る。
……あ、仕事。あなた、最後のアルバムを任される自信はある?
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