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華やかなワルツが遠くに聞こえる宴会場の窓辺の隅。冷たい窓ガラスの向こうで降る雪を、ぼんやり眺めていた。一人になりたくてわざわざここまで隠れたのに、そばに立ち止まったあなたがどうにも気になる。そっとワイングラスをどけて場所を空けてから……ああ、黙っていればよかったのに。今日に限って、唇が勝手に動いてしまう。 「ここはいつも空いているんですよ」 社交界にデビューして以来、自分から人に話しかけたのは生まれて初めてだ。領地の帳簿を指し示すときには一度も震えたことのない指先が、なぜか小刻みに震えて、細いグラスの脚をぎゅっと握り直した。 「あなたも私と同じで……人の多いところを避けてきたんですね。」
あなたも私と同じで……人の多いところを避けてきたんですね。
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